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「見れば分かるけれど、自分では思い出せない」。そんな単語や公式は、小さな問いに分けて、答えを見る前に思い出してみましょう。StudyNextのフラッシュカードは、デッキ作成、4段階の自己評価、次の復習予定の管理までをひと続きで使えます。
この記事では、撮影用端末に自作の英語デッキを用意しました。デッキとカードを実際に入力し、学習・評価・APKGファイルの書き出しと取込を操作して、Fastlaneで1枚ずつ撮影しています。画面の枚数や復習履歴はデモです。実在する利用者のデータや、市販教材のカードは使っていません。
「計画」の「カード」を開くと、自分のデッキを確認できます。デッキは、ひとまとまりのカードを入れる場所です。英単語、数学の公式、模試で間違えた用語など、使う場面が分かる名前にすると選びやすくなります。
今回は「旅の英語(デモ)」を新規作成し、説明と「1日の新規カード上限」を入力しました。新規カードの量は、既に学んだカードの復習も続けられる範囲から試してみてください。これはカードの新規出題の設定で、教材を何ページ進めるかという日々の学習計画とは別の項目です。
デッキで「カードを追加」を開き、表面に問題、裏面に答えや補足を入力します。例では Could I have a window seat? と、その意味・使い方を入力しました。続けて、駅の場所をたずねるカードも追加しています。
1枚で何を思い出すかが分かる内容から始めると、自己評価もしやすくなります。裏面に長い説明を詰め込むより、「意味を答える」「公式を再現する」など、問いの役割を決めてみましょう。画像や音声の添付、穴埋め表現にも対応しています。
模試で分かった苦手をカードにするなら、先に失点の原因と次の行動を整理する方法を参考に、カードで確認したい知識を選ぶとつながりが明確になります。
デッキの「学習開始」を押すと、まず表面が表示されます。すぐに裏返さず、言葉にする、頭の中で答える、紙に書くなど、自分で答えを出してみてください。その後「答えを表示」で確認します。
評価は、答えを見た後の「納得できたか」ではなく、見る前にどの程度思い出せたかを基準にします。
| 評価 | 選ぶ目安 |
|---|---|
| もう一度 | 思い出せなかった、答えを間違えた |
| 難しい | 思い出せたが、かなり迷った |
| 良い | 思い出せた。通常の復習として進める |
| 簡単 | すぐに、はっきり思い出せた |
忘れていたカードを「難しい」にして済ませたり、早く終えるために「簡単」を選んだりせず、実際の感覚を残しましょう。評価は次の出題や復習予定を決める入力になります。
デモでは2枚を実際に評価し、次のカードから完了画面まで進めました。例では操作を短く示すため「簡単」を選んでいます。自分が同じ評価を選ぶ必要はありません。
カードの4段階評価は、通常の学習記録で入力する難易度・集中度とは別です。カードを思い出せたかの評価と、教材を使った学習全体の振り返りを使い分けてください。
枚数が増えたら、デッキの詳細で出題の設定やカードの状態を確認します。カード一覧では検索や「新規」「復習」「停止中」などの絞り込みができます。デッキの配下に子デッキがある場合、学習や一覧の対象には子デッキのカードも含まれます。
カードを開いて編集すると、フラグの色や出題停止も変更できます。デモでは make progress のフラグを青に変更して保存しました。色に「要確認」「例文も読む」など自分なりの意味を持たせると、後で探す手がかりにできます。
デッキの「集中学習」では、カードの範囲、タグ、フラグなどを選べます。例では、撮影用デッキに付けた「日常表現」タグや色の選択肢を開いています。
集中学習の評価では、通常の復習予定を更新しません。試験前に特定のカードを見直したいときなどに使い、日々の予定に沿った復習とは分けて考えましょう。完了時の学習時間は記録されますが、集中学習を終えることと、通常の復習タスクを完了することは同じ扱いではありません。
FSRS(Free Spaced Repetition Scheduler)は、カードの記憶状態を推定し、復習間隔を計算する仕組みです。StudyNextではFSRSが既定です。「すべての人が同じ日数後に復習する」という方式ではなく、カードの状態、前回からの経過、自己評価などが計算に使われます。
考え方の中心には、次の3つがあります。これは頭の中の状態を直接測った値ではなく、モデルによる推定です。
| 考え方 | どう読むか |
|---|---|
| 難易度(Difficulty) | そのカードをどの程度覚えにくいと推定するか |
| 安定度(Stability) | 記憶が時間とともにどの程度保たれると推定するか |
| 想起可能性(Retrievability) | 今そのカードを思い出せる可能性の推定 |
一般的な仕組みを詳しく知りたい方は、開発元のFSRSアルゴリズム解説も参照できます。StudyNextで使う設定や出題の動作は、以下の実画面と合わせて確認してください。
設定の「学習・タイマー」で「復習アルゴリズム」を開くと、FSRSとSM-2を選べます。切り替えても学習履歴を消す操作にはなりません。今回のデモではFSRSを選択しています。
FSRSの目標保持率は、復習時に思い出せる確率の目標として使う設定です。既定は90%で、画面では70・80・85・90・95%から選べます。高くすると一般に間隔が短くなり、必要な復習量が増える方向になります。
90%に設定しても、正答率や記憶の定着を90%に保証するものではありません。StudyNextは既定の重みを使い、カードごとの記憶状態を更新します。学習履歴から重みを自動最適化する機能とは区別してください。まずは既定から使い、復習の負担と実際の思い出しやすさを見ながら考えてみましょう。
また、学習中・再学習中には短いステップがあり、「もう一度」は次のカードとして再出題するなど、セッション内で繰り返します。表示される間隔や「何枚後」の目安を確認し、どのカードも必ず同じ分数だけ待つとは考えないでください。
デッキの「期限の見通し」では、現在の復習予定を確認できます。将来の評価で予定は変わるため、固定されたノルマではありません。学習時間全体も見直したいときは、分析画面で期間や科目を選ぶ方法へ進めます。
.apkg はAnkiのデッキをやり取りするファイルです。StudyNextでは、既存ファイルの取込と、自分のデッキの書き出しに対応しています。この記事では、自作のデモデッキを実際に書き出し、そのファイルを同じ撮影用端末へ取り込んで確認しました。
デッキの詳細を下へ進むと、「APKGを書き出す」があります。押すとファイルが生成され、iOSでは共有シートから保存先や渡す先を選べます。「ファイルに保存」など、使いたい方法で保存してください。共有シートを閉じるだけでは、自分が選んだ保存先への保存は完了しません。
この画面からの書き出し対象は、開いているデッキの直下のカードです。親デッキの子孫すべてを一括で書き出すとは限りません。子デッキを使っている場合は、必要なデッキごとに内容を確認してください。
APKGの書き出しと、URLやマーケットへの公開共有は別の操作です。ファイルを書き出しただけで、デッキが公開マーケットに掲載されるわけではありません。
Ankiなどで用意した .apkg を端末に保存し、「計画」→「カード」の追加メニューで「APKGからインポート」を選びます。ファイル選択画面から対象を開くと、解析が始まります。
学習記録が含まれるファイルでは、「記録を引き継ぐ」か「はじめから始める」を選べます。
デモでは取込先を見分けるため、書き出した後に元のデッキを「英語・日常表現(書出元)」へ改名しています。今回は「記録を引き継ぐ」を選びました。取込完了の表示と、デッキを開いた後のカード数・内容を確認しましょう。
表裏、タグ、メディア、階層や学習履歴などの取込に対応していますが、Ankiのすべてのテンプレート・アドオン・設定が同じ表示や動作になる保証はありません。欠けた参照や空のカードなどはスキップされる場合もあります。大きなファイルは分割し、まず少数のカードで表示、音声、枚数、復習状態を確認すると進めやすくなります。元のファイルは確認が済むまで手元に残しておきましょう。
また、APKGはStudyNextの全データを復元するバックアップではありません。StudyNext側で付けたすべての評価履歴や設定、FSRSのパラメータまで、Ankiと完全に往復できるとは限りません。
カードは、覚えたいことを確認するための道具の1つです。問題演習や読解で使ってみて、思い出せなかった内容をカードへ戻す流れも試してみてください。今日のタスクから学習を始める方法や模試の振り返りと組み合わせ、自分が次に確認したいことを選んでいきましょう。